意味合いが微妙であるので、そうそう簡単に言い表すことが出来ず、説明しにくいという意味です。
何かを質問されたとき、簡単に説明出来ない時などに使われます。
孟子が弟子の公孫丑(コウソンチュウ)から『浩然の気』とは、どういう意味ですかと質問されて、
【曰く、言い難し】と答えたことが、初出となっているようです。
敢問、何謂浩然之氣、
敢て問う、何をか浩然之氣と謂う。
公孫丑がまた聞きました、浩然の気とは、いったいどういうものなのでしょう。
曰、難言也。
曰く、言い難し。
孟子が言いました、言葉ではなかなか説明しにくい。
其爲氣也、至大至剛以直、
其の氣たるや、至大至剛にして直く、
それは、この上もなく大きく、この上もなく強く、しかも正しいものである。
養而無害、則塞于天地之問、
養いて害(そこな)うことなければ、則ち天地の問に塞つ。
立派に育てていけば、天地の間に充満するほどにもなる。
それが浩然の気なのだ。