兄弟の仲が悪いことの喩えです。『三國演義』第七十九回の「七歩詩」としてでています。
【燃える萁】を兄にたとえ、【釜の中で泣く豆】を弟に譬えたものです。
曹操には優秀な息子が何人もいました。
その中で曹操の跡継ぎになった曹丕は、非常に文才の高かった曹植に常に嫉妬をしていました。
まだ曹丕が曹操の跡を継ぐ前、曹植は、曹丕と後継者争いをしていたほど有望視されていました。
ある時、曹丕が曹植に対し、
「お前は文才が高いからと、ちやほやされているが、本当にそんな才能があるか怪しいものだ。
本当に才能があるなら、七歩歩くうちに、詩を作ってみよ!」と言います。
続けて次の言葉を曹植に告げます。
「もしできなければ、お前を殺す!!」と・・・。
そして曹植は、七歩を歩きながら、詩を完成させます。
煮豆燃豆萁
豆を煮るに、豆がらを燃やす
豆在釜中泣
豆は釜中に在りて、泣く。
本是同根生
本は是れ、同根に生ぜしに、
相煎何太急
相い煮ること、何ぞはなはだ急なる
これは「同じ根から生まれた豆と豆殻なのに、
なぜいがみ合わなければならないのか。」という意味で、
まさに曹丕と曹植の関係を詩に込めて読んだのです。