悪口を言い、口ぎたなく相手を罵(ののし)ることです。
【罵詈】は、相手に悪口をあびせることです。
【讒謗】は、相手をそしることです。
【罵詈】も【讒謗】も、相手を言葉で苛(いじ)めることを表しています。強烈な苛め方です。
【罵】は、「罒+馬」から出来た形声文字です。部首は「罒(よこめ・あみがしら)」です。
意味は「ののし・る」です。常用漢字です。
【詈】は、「罒+言」から出来た会意文字です。部首は「言」です。
「網を被せること+ことば」から、「ののし・る」という意味になりました。
【讒】は、「言+毚」から出来た形声文字です。部首は「言」です。
音符号の「毚」は二羽の「兎」を表していますが、意味としては「兎」に関係ありません。
意味は「そし・る」です。
【謗】は、「言+旁」から出来た形声文字です。部首は「言」です。
意味は「そし・る」です。
【罵詈讒謗】とまとまった言葉では出典が見当たりませんでしたが、別々では
【罵詈】が『史記』・魏豹(ギヒョウ)伝に出ています。
そこでは、魏豹が劉邦の配下になるよう説得されますが、
【劉邦は、諸侯・群臣をまるで奴隷を罵(ののし)るように詈(ののし)り、
少しも上下の礼節がない。】
といって断った様子の文章の中に出ていました。
【讒謗】は、『三国志』魏志・王烈(オウレツ)伝の中で
朋党の人、互いに相讒謗す。
党派を組んだ連中は、互いに悪口を言い合っていた。
ということで記載がありました。
結局【罵詈讒謗】は同義の熟語二つを並べて、そのようすが甚(はなは)だしいことを表しています。
類義の四字熟語としまして【罵詈雑言:バリゾウゴン】、【悪口雑言:アッコウゾウゴン】、【讒謗罵詈】。
「苛めの加害者」がいなければ、苛めは発生しないはずです。
アメリカでは「苛めの加害者」に目を向けて、罰するなり更生させるなりしているそうです。
「苛めの被害者」に転校を勧めたりすることはないそうです。
若しアメリカなら、生徒を守るべき立場でありながら、隠蔽工作をした学校、市教委の罪は極めて重くなるそうです。