人が先天的にもっている、正しい心の働きと能力のことを言います。
孟子の性善説の根拠となった言葉です。
『孟子』盡心(ジンシン)上篇にでています。そのあたりを読み下し文と口語私訳を併記で全文書いてみました。
人の學ばずして能(よ)くする所の者は、其の良能なり。
人間には特に学ばなくとも自然に良くできるという能力がある。
慮(おもんぱか)らずして知る所の者は、其の良知なり。
あれこれ考えなくとも自然に分かるという知恵がある。
孩提(ガイテイ)の童(わらべ)も其の親を愛することを知らざる者は無く、
二、三歳の幼児でさえ、親を親しみ愛することをしっているし
其の長ずるに及びて、其の兄を敬することを知らざる也(者)は無し。
もう少し大きくなると、兄を尊敬することを知る。
親(おや)を親(した)しむは仁なり。
親を親しみ愛するのは仁の心であり
長を敬するは義なり。
目上の者を尊び敬うのは義の行いである。
(善を為さんと欲せば)他無し
それであるから、(善すなわち仁義を行いたいと思ったら)他でもない
之を天下に逹(おしおよ)ぼすのみ。
親を親しみ、目上を敬う心を広く天下の人々に推し及ぼすだけのことである。
孟子も子孫がこんなに悪くなるとは思ってもみなかったのではないでしょうか。
食べ物に、毒みたいなものを入れて輸出したり
よその国の製品を真似して儲けたり
隣国の島を自分のものだといって、不法侵入したり
他にも、あるわ、あるわ。 マアマア 酷いもんですよ、孟子さん。 隣国は皆、困ってます。
それに引きかえ、中国古典を学んだ日本は
お蔭さまで、立派になりました、・・・・・・・まあ、国内的には多少問題はあるんですけど。