漁師の老人と孔子の問答がいろいろと納められている『荘子』漁父篇の中の一文です。孔子が漁父に、「真実」とはどういうことかと尋ねました。
其の人の理(みち)に用うるや、
人としての道義のうえで『真実』を働かせるということは、
親に事(つか)うれば則ち慈孝(ジコウ)、
親に仕えたときは愛情に満ちた孝行になり
君に事うれば則ち忠貞(チュウテイ)、
上司に仕えたときは、真心のこもった忠節となり
酒を飲めば則ち歓楽(カンラク)、
酒を飲むときは心からの楽しさとなり
喪に處(お)れば則ち悲哀す。
喪に服するときは心からの悲しさとなる。
忠貞は効を以て主と爲し
忠節には功績をあげるのが第一
酒を飲むは樂(ラク)を以て主と爲し、
酒宴(さかもり)には歓楽を尽くすのが第一、
喪に處るは哀を以て主と爲し、
喪に服するには悲哀をつくすのが第一、
親に事うるは適を以て主と爲す。
親に仕えるには親の気に入られるのが第一である。
10月1日は『日本酒の日』です。
全国酒造組合中央会が昭和53(1978)年に、日本酒離れを食い止める為に制定されました。
1) 新米で酒造りを始めるのが10月で、
2) 「酒」という字の部首は酒壺を表す「酉」で、この「酉」の字は十二支の10番目を表す。
3) さらにかつては「酒造年度」が10月1日から(昭和40年からは7月1日から)始っていた。
何かと酒に関係の深いこの月この日を、『日本酒の日』としました。