【鶺鴒鳴く】は、白露の次侯で9月13日~9月17日のことを言います。
小川や沼などの水辺で鶺鴒が鳴き始める時季を言います。
鶺鴒は、歩く時に尾を上下に振りながら地面を叩くようにする仕草から「石たたき」と呼ばれたりもします。
尾を振るようすを男女の交わりに見立てられて、『日本書紀』に、イザナギとイザナミにその仕方を教える場面が、一書に曰く、として出ています。
則(すなは)ち陽神(をかみ)先ず唱えて曰く、
『美哉(あなにゑや)、善少女(えをとめ)を』とのたまう。
遂に合交(みあはせ)せむとす。
而(しか)も其の術(みち)を知らず。
時に鶺鴒有りて、飛び来たりて其の首尾(かしら)を揺(うごか)す。
二(ふたはしら)の神、見(みそなは)して學(なら)ひて、
卽ち交(とつぎ)の道を得つ。