人が世の中を生きてゆくときには、自分から一歩を譲ることがより優れた道である。
出典は『菜根譚』前集17条です。
処世譲一歩為高。
世を処するには、一歩を譲るを高しとなす。
人が世の中を生きてゆくときには、自分から一歩を譲ることがより優れた道である。
退歩即進歩的張本。
歩を退くるは、即(すなわ)ち歩を進むるの張本なり。
この一歩を譲ることが、そのまま一歩を進める根本となるのである。
待人寛一分是福。
人を待つには、一分(イチブン)を寛(ひろく)するはこれ福(さいわい)なり。
人を遇するときに、(完全なことを求めないで、九分ぐらいに止めて、)
あとの一分は寛大にして見過ごすようにするのがよいことである。