立派な大人である教養人には生涯を通じ、戒めとして気を付けなければいけないことがある。
『論語』季氏篇の教です。
孔子曰、君子有三戒、
孔子、曰く、君子に三戒あり。
孔子が言いました、君子には三つの気を付けなければいけないことがある。
① 少之時、血氣未定、戒之在色、
少(わか)き時は血気未だ定まらず、これを戒むること色に在り。
若いときは、血気が未だ安定していないから、
気を付けなければならないのは、色欲である。
② 及其壯也、血氣方剛、戒之在鬪、
其の壮なるに及てや血気方(まさ)に剛なり、これを戒むること闘(とう)に在り。
壮年になると血気が盛んになる、
気を付けなければならないのは、喧嘩である。
③ 及其老也、血氣既衰、戒之在得、
其の老ゆるに及てや、血気既に衰う、これを戒むること得(う)るにあり
老年になると血気はもう衰えるから
気を付けなければならないのは、貪欲である。