【身後(シンゴ)金(キン)を堆(うずたか)くして北斗(ホクト)を拄(ささ)う】
死後に、北斗星をささえるほどの金をうずたかく積むという意味で、死後に莫大な財産を残すことを言います。
白楽天の七言古詩『勧酒』の、8句目です。全体で16句です。
6)天地迢遥自長久
天地迢遥(チョウヨウ)として自(おの)ずから長久(チョウキュウ)
天も地も悠々として、永遠である
7)白兎赤烏相趁走
白兎(ハクト)赤烏(セキウ)相(あい)趁走(チンソウ)す
月は日を継いで走り
8)身後堆金拄北斗
身後(シンゴ)金(キン)を堆(うずたか)くして北斗を拄(ささ)ふるも
死後、北斗星をささえるほどの金をうずたかく積んだとしても
9)不如生前一樽酒
生前一樽の酒に如かず
生きているうちの一杯の酒にかなうものか
『徒然草』38段に引用されています
身の後には、金をして北斗を 拄ふとも、人のためにぞわづらはるべき
死後に、残した莫大な黄金を積み上げて、北斗星をささえるほどになっても
人にとっては、わずらわしく思われるはずだ