【男児(ダンジ)志(こころざし)を立(た)てて郷関(キョウカン)を出(い)づ】
男児たるもの、志を立てて、故郷を出たからには、
学問が、成就すること無ければ、二度とは帰らず。
釈(シャク)月性(ゲッショウ)の、『将(まさ)に東遊(トウユウ)せんとして壁(ヘキ)に題(ダイ)す』。
七言絶句の詩です。
この詩は、釈月性が27歳のとき、大阪に遊学するときに、家の壁に書いたものだそうです。
漢文の教科書の定番でした。
釋月性(文化14年(1817年)~安政3年(1856年))は、江戸末期の僧。周防の人。
釈は、釈門の意味です。
同時代人に月照(西郷隆盛とともに錦江湾に入水)がいまして、混同されることがあったそうです。
男児立志出郷関
男児(ダンジ)志(こころざし)を立(た)てて郷関(キョウカン)を出(い)ず
學若無成死不還
学(ガク)若(も)し成(な)る無(な)くんば死(シ)すとも還(かえ)らず
埋骨豈惟墳墓地
骨(ほね)を埋(うず)むる豈(あに)に惟(た)だ墳墓(フンボ)の地(チ)のみならんや
人閒到處有靑山
人間(ジンカン)到(いた)る処(ところ)青山(セイザン)有(あ)り