夫婦はそれぞれ半分ずつで、二つ合わせて一つになることで、夫婦は一体であることを表す四字熟語です。
【夫】は、「大」(手足を広げて立っている人を正面から見た形)に「一」を加えて、
頭上の髻(もとどり)簪(かんざし)をさして正装している姿を示しています。象形文字です。
【妻】は、頭上に三本の簪を立ててさし、それに手(又:ユウ)をそえて髪飾りを整える女の姿を
表した字です。夫と同じく象形文字です。
【牉】は、半分の意味です。
【牉合】は、半分ずつのものが合わさって一つとなることです。
『儀礼:ギライ』喪服伝に【夫妻牉合】がでています。
『儀礼』は周代の上流階級の冠婚葬祭などの儀式のやり方を述べたもので、『周礼:シュウライ』、『礼記:ライキ』とあわせて三礼と呼ばれています。
父子一体也。夫妻一体也。昆弟一体也。
父子は一体であり。夫妻は一体であり。兄弟は一体である。
故、父子首足也。夫妻牉合也。昆弟四体也。
だから、父子は首足の関係であり、夫妻は牉合の関係であり、兄弟は四体にあたる。
夫婦に関係した四字熟語はいろいろあります。たとえば
【鴛鴦之契:エンオウのちぎり】・・・・鴛(オス)鴦(メス)がいつも一緒に居ることから。
【偕老同穴:カイロウドウケツ】・・・・夫婦仲良く、死後は同じ墓に。
【比翼連理:ヒヨクレンリ】・・・・・・比翼の鳥、連理の枝。夫婦仲のむつまじいことの譬え。
【関関雎鳩:カンカンショキュウ】・・・雎鳩(みさご)が川の中州で仲良くしていること。
があります。
11月22日は「いい夫婦の日」です。
1988年に通産省と余暇開発センター(現日本生産性本部)によって提唱されました。
1998年に「いい夫婦の日」をすすめる会(名誉会長・桂文珍)が設立されました。
11月22日を「いいふうふ」と読ませる語呂合せが発端となったようです。