【明(メイ)に嚮(むか)ひて治(おさ)む】と訓読されまして、明るい方向に向かって治める、という
意味です。
慶応4年9月8日(新暦1868年10月23日)睦仁親王(むつひとシンノウ:明治天皇)が即位式をあげられ、この日に「明治」と改元されました。そのときの詔(みことのり)が
次のような内容でした。
・・・、乃ち元を改めて、海内の億兆と与に、更始一新せむと欲す。
其れ慶応四年を改めて、明治元年と為す。
今より以後、旧制を革易し、一世一元、以て永式と為す。主者施行せよ。
この時から日本は【一世一元】となりました。
『明治』という元号の出典は、『易経』の説卦傳です。
聖人南面而聽天下、
聖人南面して天下に聽き、
聖人が南面して天下の政治を聴き、
嚮明而治
明に嚮(むか)いて治むるは、
明るい方向に向かって治める、というのも
蓋取諸此也。
蓋(けだ)し諸(これ)を此(ここ)に取れるなり。
つまりはこの易の意義に則(のっと)ってのことである。
『明治』というい元号は、過去の改元の際に、10回候補として挙げられていたそうです。
いくつかの候補の中から天皇が自ら抽選して、採用されました。