臣下が君主や支配者の激しい怒りを買うことを表わします。
現代風に解釈しますと、国民の公僕である国家公務員のしたことが、主権者である国民の激しい怒りを買う、というところでしょうか。
【人主】と言いますのは、君主のことを言います.今でいえば、ちょっと違うかもしれませんが、
われわれ『国民』のことだ、と私は思っています。
【逆鱗】は、竜のあごの下にあるという逆さに生えた一枚の鱗で、これに触れると竜は怒ってその人を
殺すという伝説があります。
【人主】を竜に譬えて、【人主もまた逆鱗あり】が略されて【人主逆鱗】の四字熟語になりました。
出典は『韓非子』説難(ゼイナン)篇です。
8月29日 朝日新聞 1面トップ 『障害者雇用 実際は半数。国27機関 3460人分水増し』
関係者全員何らかの処罰をすべき、と私は考えています。兎に角 【人主の逆鱗】に触れたのですから。
出典となった『韓非子』説難篇は、人に意見を述べることの難しさを説いています。
その難しさというのは、話す相手の心を知り、自分の意見をうまく、相手の気持ちに当てはめられるかどうかに、かかっています。という難しさとなっています。
人主亦有逆鱗
人主もまた逆鱗あり
同じように、君主にもこの逆鱗がある
説者能無嬰人主之逆鱗
説く者、よく人主の逆鱗に嬰(ふ)るること無くば、
意見を述べる人は、その逆鱗に触らぬよう進言ができれば、
則幾矣
すなわち幾(ちか)からむ。
成功が期待できる。