山中で、月日の過ぎていくのを忘れてのんびりと暮らすことを言います。
『唐詩選』に載っている「答人:人に答う」という五言絶句の【山中無暦日:山中に暦日無し】からの
四字熟語です。
作者が人から名前をたずねられたとき、何も答えず、下記の詩を残して去ったそうです。
答人 作者:太上隠者(タイジョウインジャ)
偶來松樹下
偶(たまたま)松樹(ショウジュ)の下(もと)に来(きた)り
たまたま松の木のもとへ来た
高枕石頭眠
枕を高(たこ)うして石頭(セキトウ)に眠(ねむ)る
石の上に、枕を高くしてひと眠り
山中無暦日
山中(サンチュウ) 暦日(レキジツ)無し
山中の暮らしには暦もないので、
寒盡不知年
寒(カン)尽(つ)くれども年(とし)を知らず。
寒気が尽きても、今年が何年だったかも知らない。
「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する。」として、2016年に『山の日』が制定されました。
当初、8月12日が検討されていましたが、この日は日航機が御巣鷹山に墜落した日に当たるため、その前日に変更されたといわれています。