殺生、盗み、邪淫、飲酒、妄語、の他に、仏教の教えとは相容れない考え(邪見:ジャケン)を説き、また実践する者が堕ちる地獄だそうです。
仏教での地獄は八種類あるそうです。誰も見たこともないですし、行ったこともないので、詳しくはわかりませんし、有るのか無いのかすらわかりません。飽く迄も考え方ですから、心配することはありません。と自分に言い聞かせています。
その八種類は次のようです。
等活(トウカツ)地獄 殺生。
生前 生き物の命を断つ者が堕ちる地獄だそうです。
黒縄(コクジョウ)地獄 殺生、盗み。
殺生に加えて盗みを行った者が堕ちる地獄だそうです。
衆合(シュウゴウ)地獄 殺生、盗み、邪淫。
先の二つに加えて淫らな行いを繰り返した者が堕ちる地獄
だそうです。
叫喚(キョウカン)地獄 殺生、盗み、邪淫、飲酒。
ただ酒を飲んだり売買した者は、この地獄には堕ちないそうです。
酒に毒を入れて人殺しをしたり、他人に酒を飲ませて悪事を
働くように仕向けた者が堕ちる地獄だそうです。
大叫喚(ダイキョウカン)地獄 殺生、盗み、邪淫、飲酒、に加えて妄語(うそ)を
ついた者が堕ちる地獄だそうです。
焦熱(ショウネツ)地獄 殺生、盗み、邪淫、飲酒、妄語、邪見
仏教の教えとは相容れない考え(邪見:ジャケン)を説き、また
実践する者が堕ちる地獄だそうです。
大焦熱(ダイショウネツ)地獄 殺生、盗み、邪淫、飲酒、妄語、邪見、犯持戒人
尼僧・童女などへの強姦が加わった者が堕ちる地獄
だそうです。
阿鼻(アビ)地獄 殺生、盗み、邪淫、飲酒、妄語、邪見、犯持戒人、父母・阿羅漢
(聖者)殺害。
『吾輩は猫である』十一章に【焦熱地獄】が出ています。
苦沙弥君の説明はよく我意を得ている。昔の人は己れを忘れろと教えたものだ。
今の人は己れを忘れるなと教えるからまるで違う。
二六時中己れと云う意識をもって充満している。それだから二六時中太平の時はない。
いつでも【焦熱地獄】だ。天下に何が薬だと云って己れを忘れるより薬な事はない。
三更月下(サンコウゲッカ)入無我(ムガにいる)とはこの至境を咏(エイ)じたものさ。