戦(たたかい)とは、騙し合いである。『孫子』計篇の一節です。
【兵】は、戦いのことを言います・
【詭道:キドウ】は、人を欺く手段、偽りの方法を言います。
孫子は、戦争をしてはいけない。と言っています。
どうしても戦争をしなければいけないときでも、(絶対に)勝つ戦争でなければしてはいけない。
(絶対に)勝つ方法は、・・・・・といって
計篇。 作戦篇。 謀攻篇。 形篇。 勢篇。 虚実篇。 軍争篇。
九変篇。 行軍篇。 地形篇。 九地篇。 火攻篇。 用閒篇。
の、所謂 孫子の兵法を展開してます。
その中の「計篇」に【兵者詭道也】として、下記のいろいろな詭道を紹介しています。
どのような詭道を用いようとも、勝たなければ意味がない。 と孫子は言っています。
① 強くとも、敵には弱く見せかけ
② 勇敢でも、敵には臆病に見せかけ
③ 近づいていても、敵には遠く離れているかのように見せかけ、
④ 遠く離れていても、敵には近づいたかのように見せかけ、
⑤ 敵が利益を欲しがっている時は、利益を餌に敵を誘い出し、
⑥ 敵が混乱している時は、その隙に奪い取り、
⑦ 敵の戦力が充実している時は、敵の攻撃に備えて防禦を固め、
⑧ 敵の戦力が強大な時は、戦いを避け、
⑨ 敵が怒り狂っている時は、挑発してかき乱し、
⑩ 敵が謙虚な時は、低姿勢に出て驕りたかぶらせ、
⑪ 敵が休息十分であれば、疲労させ、
⑫ 敵が親しみあっている時は、それを分裂させる。
こうして
敵の無防備の地点を攻撃し、敵の不意を衝くのである。
これが軍学者のいう勢(セイ:いきおい)であって、敵情に応じての処置であるから、
出陣前には、あらかじめ伝えることはできないのである。