『四書五経』の『禮記』祭儀篇にみえる天下国家論です。
【先王之敎、因而弗改、所以領天下国家也】
【先王の敎、因(よ)りて改めず、天下国家を領する所以(ゆえん)なり】
【古代賢王の道は、そのままに、受け伝えて改めることを要せず、
これを行えば天下国家を保ち治めることができるのである】。
先王の天下を治むる所以の者 五あり。
古代の賢王たちが天下をおさめたときの心得は五つであった。
① 貴有德、 有徳を貴(たっと)び、
有徳者を貴ぶこと、
② 貴貴、 貴を貴び、
身分の貴い人を貴ぶこと、
③ 貴老、 老を貴び
老人を貴ぶこと、
④ 敬長、 長を敬ひ、
年長者を敬うこと、
⑤ 慈幼。 幼を慈(いつく)しむ。
幼少を慈しむことである。
孔子は戦乱の世を治めるべく、君子を養成し各国へ派遣し、春秋の世を終わらせようとしました。
禮を根底にして、弟子を教育しました。
漢の武帝の世の末に、魯の孔子旧宅から尚書、論語、孝経などとともに禮記(禮の記録の意味)が発見されました。
今から2100年ほど前の天下国家論です。
全て、人に目が向いてます。表現はともかく『まず国民』が基本なんだろうなと思いました。