判断・行動にあたり、いずれにも片寄らず、また私的な感情を交えないことを表わします
【無私】は、個人的な利害感情が無いことです。
【公平無私】は、【無私】を加えて【公平】を強調した四字熟語です。
下村湖人『論語物語』の「異聞を探る」に【公平無私】がみられます。
二人が親しくするのはいいが、そのために朋友の交りがかたよってはいけない。
君子は【公平無私】で、広く天下を友とするものじゃ。
小人はこれに反して、好悪や打算で交る。だからどうしても片よる。片よるだけなら
いいが、それでは真の交りは出来ない。
真の交りは道を以て貫くべきものじゃ。
中島敦『弟子』六にも【公平無私】がみられます。
ところが、その策士陽虎が結局己の策に倒れて失脚しっきゃくしてから、急に
この国の政界の風向きが変った。
思いがけなく孔子が中都の宰として用いられることになる。公平無私な 官吏(カンリ)
や苛斂誅求(カレンチュウキュウ)を事とせぬ政治家の皆無だった当時のこととて、
孔子の公正な方針と周到な計画とはごく短い期間に驚異的な治績を挙げた。