国の政治や運命のことを言った言葉です。
【百里】は、四方が百里の範囲のことで、天子から委任された諸侯の国の領土のことを言います。
【命】は、この場合 制令のことを言います。
出典は、『論語』泰伯です。
曾子曰、
曽子(ソウシ)日く、
曽子が言いました、
可以託六尺之孤、
以(もっ)て六尺(リクセキ)の孤(コ)を託(たく)すべく、
幼君を託すことが出来、
可以寄百里之命、
以て百里の命(メイ)を寄(よ)すべく、
国政を代わってすることが出来、
臨大節而不可奪也。
大節(タイセツ)に臨(のぞ)んで奪(うば)うべからざるなり。
いかなる危機にあっても終始その任を全うしうる人、
君子人與、君子人也。
君子人(クンシジン:徳のある人)か、君子人なり。
こういう人を君子人と云って良かろうか、君子人である、と。