少しずつ年をとっていくのを嘆くことです。
戦国時代、楚の屈原(クツゲン)の『離騒:リソウ』という373句の長編の詩の一節を元にしてできた四字熟語です。
17句目 日月忽其不淹兮
日月(ジツゲツ)忽(たちま)ち其の淹(ひさ)しからずして、
日月はたちまちに流れて留まらず、
18句目 春與秋其代序
春と秋と其の序(ジョ)を代(か)える。
春と秋とは代わるがわる行く。
19句目 惟草木之零落兮
惟(ただ)草木の零落(レイラク)して、
やがて、草木の枯れ落ちるのを思い、
20句目 恐美人之遲暮
美人の遅暮(チボ)するを恐るるのみ。
美わしいかの人も年老いて時の間に合わないかもしれぬと心配である。
【遅:チ】の正字体は【遲】です。辶+音符号(犀)から作られた形声文字です。
【美人】は、美しい女性と、思いがちですが屈原は当時の国王:懷王(328年~299年)を歌ったのではないか、とも言われています。