【蕭】は、よもぎ、です。【牆】は、かきね、です。
【蕭牆:ショウショウ】は、よもぎの垣根、ということで屋敷の一番奥に設けられた塀のことを言います。転じて、家の中を言います。
【蕭牆之憂】は家庭内の心配事を言います。
『論語』季氏篇の第1章に出ている言葉です。2番目の長文です。【蕭牆之憂】はこの長文の最後に出てきます。
吾恐季孫之憂、
吾、季孫(キソン)の憂(うれ)いは、
私は、季孫氏の憂いの種は
不在顓臾、
顓臾(センユ:国の名前。魯(ロ)の属国)に在(あ)らずして、
顓臾という国にあるのではなく、
而在蕭牆之内也。
蕭牆(ショウショウ)の内(うち)に在(あ)らんことを恐(おそ)るるなり。
季孫氏の家庭内にあるのだ。
私はむしろそのことの方を恐れるのだ。