春・夏・秋・冬の四季を言います。今日3月21日は春分の日お彼岸の中日です。
【二至二分】という言葉があります。一年を春夏秋冬のピークの日で分けることを言います。
二至は、冬至と夏至を言います。二分は、春分と秋分を言います。
ピークの日があるということは、春夏秋冬のスタートの日があるはずです。
それが『四立:シリュウ』といいまして、立春、立夏、立秋、立冬を言います。
これらの【二至二分】と『四立』を、『八節:ハッセツ』と言います。
平成30年の八節を、立春から順に並べてみます。
2月 4日 立春
3月 21日 春分
5月 5日 立夏
6月 21日 夏至
8月 7日 立秋
9月 23日 秋分
11月 7日 立冬
12月 22日 冬至
「八節」を、それぞれ三等分して出来たのが二十四節気です。平均15日ずつです。
「春分の日」と「彼岸」の関係は
① 「春分の日」は太陽が真東から昇り、真西に沈む日なので、「春分の日」は
西方浄土への道しるべとなると考えられました。
② 仏教の説く「中道」の精神が、昼夜同等の「春分の日」と通じるものがあると考えられました。
また、農耕との関係で言いますと
③ 春分は種苗の時期、 秋分は収穫の時期にあたることから、春分には豊穣を祈り、秋分には
収穫に感謝して供え物をして、祖先神を敬うということが農耕との関係と考えられました。
このようなことがもとになりまして、「祖先をうやまい、なくなった人々をしのぶ」ことを趣旨とし「春分の日」が決められたようです。
『枕草子』冒頭が【春夏秋冬】です。
【春】は曙(あけぼの)。やうやう白くなりゆく山際(やまぎわ)、
すこしあかりて、紫だちたる雲の細くたなびきたる。
【夏】は夜。月の頃はさらなり、闇もなほ、螢(ほたる)の多く飛び違ひたる。また、
ただ一つ二つなど、ほのかにうち光りて行くも、をかし。雨など降るも、をかし。
【秋】は夕暮(ゆうぐれ)。夕日のさして山の端(は)いと近うなりたるに、烏(からす)の寝所
(ねどころ)へ行くとて、三つ四つ二つなど、飛び急ぐさへ、あはれなり。まいて、雁(かり)などの
連ねたるが、いと小さく見ゆるは、いとをかし。日入(ひい)り果てて、風の音(おと)、
蟲の音(ね)など、はた、いふべきにあらず。
【冬】は早朝(つとめて)。雪の降りたるは、いふべきにもあらず、霜のいと白きも、
またさらでも、いと寒きに、火など急ぎおこして、炭(すみ)持てわたるも、いとつきづきし。
昼になりて、ぬるくゆるびもていけば、炭櫃(すびつ)・火桶(ひおけ)の火も、白き灰がちに
なりて、わろし。