心に深く感じて奮い立つこと、をいいます。
【感奮:カンプン】は、心に深く感じて奮い立つことを表わします。
【興起:コウキ】は、奮い起こることを表わします。
冬季オリンピックが始まりました。
駄句一句 冬五輪感奮興起しきりかな
下村湖人『論語物語』で【感奮興起】が見られました。
『論語』季氏篇に「庭訓」の語源になったエピソードがあります。
そこのところを取り上げた部分です。
孔子は伯魚の話を默々と聞きながら歩いていたが、話が終ると感慨深そうにいった。
うむ、お前にそんな教訓を与えたこともあったかな。しかし、何といっても君子の学問は
詩と礼じゃ。
詩は人間を【感奮興起】させる。
人間に人生を見る眼を与えてくれる。
人と共に生きる情(こころ)を養ってくれる。
また怨み心を美しく表現する技術さえ教えてくれる。
詩が真に味えてこそ、近くは父母に事(つか)え、遠くは君に事えることも出来るのじゃ。
それに、詩には、鳥獣草木をはじめとして、天地自然のあらゆる知識を取り納める
利益もある。