多くの化け物が夜中に行列を作って歩くことから、多くの悪人が勝手に振る舞うことのたとえです。
「鬼は外、福は内」 今日:2月3日は『節分』です。
節分は「季節を分ける」ことから節分といいます。春夏秋冬全てに節分がありますが、現在は春の節分だけを「節分」と呼ぶようです。
次の日:2月4日が立春で、古くは正月と考えられていました。
ですから、「節分」を一年の締めくくりと考えて、節分豆を撒(ま)いて、邪気(ジャキ)や災厄(サイヤク)の象徴としての鬼を祓(はら)う行事として、「節分の豆まき」が現在にも伝わっています。
民間で行われている豆まきの行事は、宮中での「追儺:ついな」、「鬼遣:おにやらい」が伝わったものだそうです。
豆まきの行事は、宇多天皇(887年~897年)の御代、鞍馬山の鬼が都を荒らしにきた災厄を逃れることに因んだ故事伝説が始まりだとか。
「鬼」の字は、象形文字で、顔に大きな面をつけた人の形にかたどったもの。死者の霊魂に扮する様により、神霊の意を表す。 『新字源』改訂新版より。
日本の鬼は「悪鬼」から「鬼神」まで実に多様な現れ方をしています。
『宇治拾遺物語』巻一の十七で修行僧が龍泉寺という寺で、百鬼夜行に遭った話が出ています。
『今昔物語』では巻第十四に若者が百鬼夜行に遭ったという話が伝えられています。
当時、百鬼夜行に出会うと、死んだり病気になるなどと恐れられていたそうですが、この二つの話はどちらも信仰が身を助けたという話になっています。