【富貴(フウキ)もて人に驕(おご)る】と訓読されまして、
財産のあることや身分の高いことで人に高ぶった態度をとることを言います。
『近思録』巻12からの引用です。
明道先生曰、
明道先生曰く、
明道先生がこうおっしゃった。
富貴驕人
富貴もて人に驕るは、
財産や身分で人を見下すのは、
固不善。
固(もと)より善(よ)からず。
勿論よくないが、
學問驕人
學問もて人に驕るは、
学問で人を見下すのも、
害亦不細
害(ガイ)亦(また)細(サイ)ならず。
その害は小さくない。
『明道先生』と言いますのは、北宋時代の儒学者で、朱子学・陽明学の源流の一人です。
弟の程伊川(テイイセン)とあわせ「二程子」と呼ばれています。