【跨（また）ぐ者（もの）は行かず】と訓読されまして、大股で足を広げて歩く者は、
いつまでもそうしているわけにはいかないだろうから、そんなに遠くまで行けない。

『老子』24章からの引用です。

　　跂者不立。
　　跂（つまだ）つ者は立たず。
　　　　　つま先で立つ者は、ずっと立っていられず、

　　跨者不行。
　　跨（また）ぐ者は行かず。
　　　　　大股で歩く者は、遠くまでは行けない。

　　自見者不明。
　　自（みずか）ら見（あらわ）す者は明（あき）らかならず。
　　　　　みずから見識ありという者は、ものごとがよく見えていない。

　　自是者不彰。
　　自ら是（ゼ）とする者は彰（あら）われず。
　　　　　みずから正しいという者は、是非が明らかでない。

　　自伐者無功。
　　自ら伐（ほこ）る者は功（コウ）無し。
　　　　　自分のしたことを鼻にかけている者は、何事も成功しない。

　　自矜者不長。
　　自ら矜（ほこ）る者は長（ひさ）しからず。
　　　　　自分の才能を誇って、尊大にかまえる者は長続きしない。

俺は、ボケてない！　という人は、ボケています。

最近　物忘れがひどい、認知症かなあ～、　という人はまだまだ大丈夫。