学問をする上では、心とその行いとが一致するものでなければいけない。
『言志晩録』218条からの引用です。
學須要心事合一。
學は須(すべか)らく心事(シンジ)の合一(ゴウイツ)を要すべし。
学問をする上では、心とその行いとが一致するものでなければいけない。
吾做一好事、自以為好、
吾れ一好事を做(な)し、自ら以て好(よ)しと為(な)し、
自分が何か一つの良い事をして、それを自分で確認し、
因要人知其好。
因(よっ)て人の其の好(よ)きを知るを要(もと)む。
それによって他人にその良さを認めるように要求するとすれば、
是即矜心不除、便是心事不合一。
是れ即ち矜(キョウシン)の除(のぞ)かざるにて、便(すなわ)ち是れ心事の合一せざるなり。
それは即ち人にほこる心が未だ取り除かれていないことであり、
これこそが心と行いの不合一致というものである。