【人道は敬に在り】と訓読され、人の履(ふ)み行うべき道は【敬:ケイ】に在る、という意味です。
【敬】は、他人に対しては「うやまう」ことであり
自分に対しては「つつしむ」ことです。
『言志耋録』286条からの引用です。
人道在敬。
人道は敬に在り、
人間の履み行うべき道は敬に在る
敬固爲終身之孝。
敬は固(も)と終身の孝たり。
敬は言うまでもなく、一生涯の孝行の事である。
以我軀爲親之遺也。
我が躯(み)は親の遺(イ)たるを以てなり。
自分の体は父母が自分に遺(のこ)されたものである。
一息尚存。
一息(イッソク)尚(な)お存(ソン)せば、
だから、一息でもある間は
可忘自敬乎。
自(みずか)ら敬することを忘る可(べ)けんや。
自ら敬する事を忘れてはならない。