飾り気が無く、口数が少なく、静かで落ち着いていることを言います。
【簡黙】は、飾り気がなく、口数が少ないことを言います。
【沈静】は、落ち着いて静かなことを言います・
『言志耋録』195条からの引用です。
簡黙沈静。君子固宜然也。
簡黙沈静は、君子固(も)と宜しく然るべきなり。
飾り気が無く口数が少なく静かで落ち着いているのは立派な人物のまさに
しかあるべきことである。
第当言而不言。與木偶奚擇。
第(た)だ当(まさ)に言うべくして言わずば、木偶(モクグウ)と奚(なん)ぞ択(えら)ばん。
ただ言わなければならない時に、言わないのは、
木の人形と何処が違うのであろうか。
故君子有時。終日言而無口過。與不言同。
故に君子は時有りては、終日言いて、口過(コウカ)無く、言わざると同じ、
故に立派な人物は、時には一日中喋っても、失言することなく、
失言のない点は全く言わないのと同じである。
要在心声感人而已。
要は心声(シンセイ)の人を感ずるに在るのみ。
つまり肝要な事は、心の声、即ち真心から出た言葉が
人を感動させるにあるというだけの話である。