【形影(ケイエイ)相(あい)隨(したが)う】と訓読され、身体の動きに応じて影も動くことから、心のありようが、言動に現れてくることを言います。出典は『列子』説符(セップ)篇です。
列子顧而觀影、
列子、顧(かえり)みて影を観るに、
列子が、ふりかえって自分の影法師をよくよく眺めてみると
形枉則影曲
形(からだ)枉(まが)れば則ち影曲り
体が曲がると影法師も曲がり
形直則影
形直(なお)ければ則ち影正し。
体が真っ直ぐになると影法師もきちんと真っ直ぐになる
然則枉直隨形而不在影
然(しか)らば則ち枉(まがる)と直(なおき)とは形に隨うものにして影に在らず。
つまり曲がるのも真っ直ぐになるのも、影法師を映す体次第であって、
影法師はただそれにつき従うだけのことである。