正月は一年の最初の月であるとともに、新年の祝い・行事そのものを言います。つまり正月は歳神樣(としがみさま)を迎え、新しい年の豊作を祈る月であると共に、五穀を守る歳神の祭りを表しています。
年末には大掃除をし、神棚のお掃除をします。また、しめ縄・しめ飾り・門松などを立てます。これらはすべて歳神様をお迎えする準備なのです。
『年』は、年数や年号を表すときに使われるようです。例えば、2018年や90年代などです。
『歳』は、年齢を数える時に使われるようです。例えば、1歳の赤ちゃんや20歳の成人などです。
「年」という字は「禾:イネ」と「人」から出来た字で、稔った稲の穂で作ったかぶりものを被った人の姿です。そうして年の初めに神の前で踊り、その年の稲の豊作を祈るのです。
またそれを後継ぎの子がする場合は「禾」と「子」から出来た「季」の字でそれを表し、
女性が行う場合は「禾」と「女」から出来た「委」の字を使います。
ですから諸説あるのですが、「年」、「季」、「委」は正月の行事を表す字として作られたということになるそうです。
宮中でも五穀豊穰を願った正月行事が行われるそうです。
五穀は米・麦・粟・豆・黍(または稗)を言うそうです。「穰」だけでも穀物が豊かにみのるという意味がありますが、さらに「豊」を付けて強調してます。「家内安全」や「商売繁昌」なども「五穀豊穰」と同じように、神への祈願の言葉として使われているようです。