知徳が優れた理想的な人物が持つ四つの徳を言います。
【聰】は、あらゆることを聴き分けること
【明】は、あらゆることを見分けること
【叡】は、あらゆることに通じること
【智】は、あらゆることを知っていること。
『易経』繫辭上傳第11章に出ています。
神以知來。知以藏往、
神は以て来を知り、知は以て往を蔵(おさ)む、
易の神秘によって未来を予知し、
明知によって既往の事象を(ことごとく胸中に)おさめるというというはたらきは、
其孰能與此哉。
それたれかよくこれに与(あずか)らんや。
いったい誰がこれに参与できるのであろうか。
古之聰明叡知。神武而不殺者乎。
古(いにしえ)の聡明叡智、神武にして殺さざる者か。
(それを為し得る人は)昔の聡明で叡智のある人、
神のようにすぐれた武勇をそなえて、
しかも人を殺さぬ仁徳の人のほかにはあり得ぬであろう。