状態が非常に差し迫っていること。
【倒懸:トウケン】は、逆さまに吊るすという意味で、手足を縛られて体を逆さまに吊るされて非常に苦しい状態にあることを譬えたものです。
『孟子』公孫丑上にでている四字熟語です。
當今之時、萬乘之國仁政、
今の時に當(あた)りて、萬乘(バンジョウ)の國、仁政を行なわば、
今の時勢で、戦車一万台を抱える大国が仁政を行なうならば、
民之悦之、猶解倒懸也、
民の之を悦ぶこと、猶(なお)倒懸(トウケン)を解(と)かるるがごとし。
人民の喜びは逆さ吊りの拷問から解き放されたときのような思いであろう。
故事半古之人、功必倍之、
故に事(しごと)は古の人に半(なかば)にして、功(いさおし)は必ず之に倍せん。
されば、骨折りは古人の半分でも、その功績は古人に倍するであろう。
惟此時爲然。
惟(ただ)此の時を然りと為さんのみ。
それをやるのは、將に今でしょ。