焔(ほのお)が高く輝きのぼる様子をいいます。
中唐の詩人韓愈(カンユ)が、李白・杜甫の文学は確固として存在し、その光り輝く焔は、万丈の長さに及んでいると讃えた詩句です。
韓愈が弟子の張籍(チョウセキ)の詩文が小振りなのを引き上げようとして、『調張籍:張籍に調(たわむ)るる』という
五言×40句の五言古詩を作りました。【光焰萬丈】は、2句目に【光焰 萬丈長し】の形で詠われています・
1 李杜文章在、
李杜 文章在り、
李白と杜甫の文学は確固として存在し、
2 光焰萬丈長。
光焰 万丈長し。
そのかがやく焔は万丈の長さに及んでいる。
3 不知群兒愚、
知らず 群児(グンジ)の愚かなる、
どういうわけか私にはわからないが、小童どもは愚かにも、
4 那用故謗傷。
那(なん)ぞ用ってか故(ことさら)に謗傷(ボウショウ)せる。
なぜにわざわざ彼らをけなすのか。
5 蚍蜉撼大樹、
蚍蜉(ヒフ:蟻のこと) 大樹を撼(ゆるが)す、
蟻か大木をゆり動かそうとしている、
6 可笑不自量。
笑うべし 自ずから量らざるを。
笑うべきは、そんな身の程知らず。
7 伊我生其後、
伊れ我れ其の後に生まれて、
このわたしは李白・杜甫の後に生まれ、
8 擧頸遙相望。
頸を挙げて遙かに相い望む。
首をのばして遠く仰ぎ見る。
今日は『ペンの日』です
1935年(昭和10年)の今日、『日本ペンクラブ』が創立されたことを記念して、1965年(昭和40年)に設けられました。
ペンクラブのPENは、Pは詩人・劇作家、Eは随筆家・編集者、Nは小説家を意味しているそうです。
『日本ペンクラブ』の初代会長は島崎藤村です。