【商賈(ショウコ)も齒(よわい)せず】と訓読みされまして、
商売人でさえ仲間にいれない。と言う意味です。
何のことかと言いますと、
人に恩恵を施したことを(ネチネチと)意識しているような人は(心の底では)仲間に入れない、と言うことだそうです。
齒(シ)に、「仲間に入れる」、と言う意味があります。『新字源』改訂新版。
『荘子』列御寇(レツギョコウ)篇の話です。
施於人而不忘、非天布也。
人に施して忘れざるは、天布(テンプ)に非(あら)ざるなり。
人に恩恵を施してそれを意識しているのは、自然の無心な施しとは違っている。
商賈不齒。
商賈(ショウコ)も齒(よわい)せず
商売人でさえ仲間に入れない。
雖以事齒之、神者弗齒。
事を以てこれに齒すと雖(いえど)も、神(シン)は齒せず
仕事のうえで仲間にすることはあっても、心の底では仲間に入れないものだ。