【婉娩として聽(き)き從う】と訓読みされまして、おとなしく、すなおで、目上や年上の人には逆らわず従うこと、と言う意味です。
これは、四書五経の中の『禮記:ライキ』内側(ダイソク)に出ていまして、古代中国での、家庭内における礼儀作法を述べているところです。
その中で【婉娩聽從】は、女性に対するその当時(周代)の要望、と私は理解しています。
口語訳のみ記載します。
女子は十歳までは内に居て、女師が、言語をしとやかにし、態度をやわらかにし、目上や年上の人
には逆らわず従うこと、を教え、また麻糸や繭の扱い方、絹織りや紐の作り方を学ぶのです。
なお女の仕事を習い、衣服を作り、祭礼を視て供物の酒の類のこと、供える食べ物、お浸しや
塩辛の類ことなどを知り、儀式には大人に手伝って役に立つように努める。
十五歳で頭に簪(かんざし)をさし
二十歳で嫁(とつ)ぐ。
あるいは事情によっては二十三歳で嫁ぐ。
嫁ぐのは礼法どおりに申し込みを受けたならば妻となり
そうでないならば妾(ショウ)となる。
あくまでも古代中国でのお話です。