色々、様々な種類や違いがあることを表します。
【千】、【万】は、数が多いことを表しています。
【千】は,人+一から作られた字です。辞典によっては形声文字と言ったり会意文字と言ったりしています。
さそりの形から作られた【萬】の字が、数の「マン」に借りて使われました。
浮き草の象形として作られた【万】の字は、古くから【萬】の略字として用いられていたそうです。
【万】を「マン」と読むのは呉音読み」で、「バン」と読むのは漢音読みです。
【差】は、左(サ)を音符とした形声文字で、「たがう」の意味になります。
【別】は、刂(刀)+骨の原字 から作られた会意文字で、骨と肉とを分けることから、
「わける」の意味になりました。
『吾輩は猫である』 第2章 に【千差万別】が出ています。
目付でも、鼻付でも、毛並でも、足並でも、みんな違う。
髯の張り具合から耳の立ち按排(アンバイ)、尻尾の垂れ加減に至るまで同じものは一つもない。
器量、不器量、好き嫌い、粋無粋の数を悉(つく)して千差万別と云っても差支えないくらいである。
そのように判然たる区別が存しているにもかかわらず、人間の眼はただ向上とか何とかいって、
空ばかり見ているものだから、吾輩の性質は無論相貌(ソウボウ)の末を識別する事すら到底出来ぬ
のは気の毒だ。