【撓(たわ)まず屈(くっ)せず】と訓読みされまして、強い意志をもって、どんな苦労や困難にも挫(くじ)けないことを言います。
「不撓(フトウ)」は、たわまない、と言う意味で、別の言い方をしますと「くじけない」です。
「不屈(フクツ)」は、かがまない、と言う意味で、別の言い方をしますと、これまた「くじけない」です。
ですから「不撓不屈」は、「くじけない」という意味を表す言葉を重ねて強調した表現です。
中国の正史「二十五史」で『史記』に次いで二番目にあげられている『漢書』の「叙伝第七十下」に【不撓不屈】の四字熟語が使われています。一番古い用例のようです。前後の文章は省略しますが、
樂昌篤実、不撓不屈。
樂昌(ガクショウ)篤実、不撓不屈。
『楽昌』は、楽昌侯となった王商(オウショウ)のことで、王商はまじめで志を曲げなかった人のようでした。