【天を幕とし地を席とす】と訓読されまして、天を屋根の代わりの幕とし、大地を座席のむしろにする意から、志気が非常に盛んなこと。また、気持ちの大きいたとえに使われます。
劉伶(リュウレイ)の『酒徳頌:酒徳のたたえ』にでている四字熟語です。
行無轍迹、居無室盧、
行くに轍迹(テッセキ)無く、居るに室盧(シツロ)無く、
彼のおもむく所に車轍の跡はなく、彼が住まいとする所にこれといった建物はない。
幕天席地、縱意所如。
天を幕とし地を席とし、意の如く所を縱にす。
天空を頭上を覆う幕とし、地上を住まいの席としていて、心の思うままに行為し、
歩みを止めては酒杯を手にし、歩みを進めては酒壺を引っ提げていく。
ひたすら酒を飲むことにつとめ、その他のことはまるで気にもとめていない。