道路が四方八方に通じている大きな市街を言います。
【衢:ク】は、行+瞿(音符号)から作られた形声文字です。意味は 「みち:四方に通ずる大通り」です。
【街:がイ】は、行+圭(音符号)から作られた形声文字です。意味は ①十字路。②まち、です。
坪内逍遥『桐一葉』 第七段のト書きに【四衢八街】が、最後の方に出ています。
岩波文庫の『桐一葉』から引用させてもらいました。
顏見合はせて是非なくも、主膳を先きに三右衞門、心殘して行き過ぐる後(あと)には何か一思案、
寂然(セキネン)として駒立つる、長柄づつみのありあけがた、塒(ねぐら)に囀る小鳥の聲、
川霧やうやう晴れゆけば、遠樹模糊として幹を分かち、ほの見えわたる賤が屋に、
一筋のぼる朝煙、くだかけの聲勇ましく、生氣溢るる東(ひんがし)の、空には似ぬや入るかたの、
月すさまじき柳蔭(やなぎかげ)、枯葉枝まばらにして風飄々、見る目も昏し遠方(おちかた)に、
おぼろおぼろとあらはるる、名におお阪の【四衢八街】、悄然(ショウネン)としてさびしげに、
一棟高く聳(そび)えしは、
9月21日~30日は、秋の全国交通安全週間です。
昭和23年(1948年)から交通事故撲滅のため制定され、実施されてきました。
昭和27年(1952年)から春と秋の2回、実施されるようになりました。