【滿(マン)を引いて度(ド)に中(あた)る】と訓読みされまして、弓を充分に引き絞って的に当てる、という意味です。
佐藤一斎先生『言志晩録』87條に見える四字熟語です。
引滿中度、
満を引いて度に中(あた)れば、
弓を引くに当り、存分に引き絞って的に当てれば
發無空箭。
発して空箭(クウセン)無し。
決して無駄の矢はない。
人事宜如射然。
人事宜しく射(シャ)の如く然(しか)るべし。
人間の仕事もこの弓を射る如く十分の準備をして決行すれば失敗することはない。
事を成すに当たって、準備を十分にしておけば、失敗することがない。
もし、失敗したのならば、それは準備が充分でなかったからです、と一斎先生は言いたかったのではないでしょうか。