【悪婦、家を破る】と訓読みされまして、夫や家族を顧みない婦人は、家を破壊してしまう、という意味です。
漢代に書かれた儒学の『易緯:エキイ』という緯書(イショ)に書かれていた言葉です。
緯書と言いますのは、四書五経(大學 論語 孟子 中庸。春秋 詩経 礼記 書経 易経)に代表される儒学の経書の注釈書と言われています。
伝説や迷信、予言めいたことが書かれていたりしたことから、隋の煬帝(ヨウダイ)は禁書処分にしてしまい、原本は無いそうです。
【惡婦破家】は、『易緯』では【惡女】になっています。
躓馬破車、惡女破家。
躓馬(チバ) 車を破り、惡女 家を破る。
馬が躓(つまず)けば馬車を壊し、(家庭を顧みない)悪女は家を壊す。
家庭崩壊を一方的に女性の所為にするのは、男尊女卑的な時代の考え方です。
当然現代では通用しません。