【道を失えば助け寡(すく)なし】と訓読みされまして、為政者が道理に適った行動をとっていなければ、国民からの支持は得られない、ということを言ってます。
出典は『孟子』公孫丑下です。
昔から、
① 人民が他国へ逃げ出さないように、国境を封鎖するな。
② 国を守るのに山や谷などの険阻(ケンソ)を頼みにするな。
③ 天下を威嚇するのにすぐれた武器や甲冑などを揃えたりするな。
と言われているが、まことに穿った言葉である。
得道者多助、
道を得たる者は助け多く、
正しい道に適った人には自然と味方が多いし
失道者寡助、
道を失える者は助け寡(すくな)し。
正しい道に適わぬ人には自然と味方が少ない。
寡助之至、親戚畔之、
助け寡きの至(いたり)は、親戚も之に畔(そむ)き、
味方が少ない極端な場合には、親戚までが見放してしまうが、
多助之至、天下順之、
助け多きの至は、天下も之に順(したが)う。
味方が多い極端な場合には、天下の人々が皆付き従ってくれるものである。