【兄(ケイ)に宜(よろ)しく弟(テイ)に宜(よろ)し】と訓読みされまして、兄と仲良く、弟とも仲良く、ということで、兄弟仲良くしましょうという意味です。
四書(大学、論語、孟子、中庸)の一つ『大學』にある四字熟語です。
修身(シュウシン)、齊家(セイカ)、治國(チコク)、平天下(ヘイテンカ)。
身を修め、家を齊(ととの)え、その上で國を治める。そうして天下が平和になる、というのが『大學』の
基本思想です。
そのうちの第九章で、『家を齊(ととの)え、國を治める』ということの説明に【宜兄宜弟】が使われています。
詩云、宜兄宜弟。
詩に云く、兄(けい)に宜しく弟(てい)に宜しくと。
詩経に、兄に優しく弟にも優しくと謳われている。
宜兄宜弟、而后可以教国人。
兄に宜しく弟に宜しくして、而して后(のち)にもって國人を教うべし。
君子は兄にも弟にも優しく接することで、國人を教えることができる。