孟子が示す、読書の三つの方法を言います。『言志録』239条。
読書法當師孟子三言。
読書の法は、当に孟子の三言を師とすべし。
読書の法としては、孟子の三言を師とすべきである。
曰以意逆志。
曰く、意を以て志を逆(むか)う。
その一、自分の心を以て、作者の精神のあるところ汲み取るべきである。
曰不尽信書。
曰く、尽(ことごと)くは書を信ぜず。
その二、書物に対しては批判的であってその一部は信用しても、全部は信用しないこと。
曰知人論世。
曰く、人を知り世を論ずと。
その三、著者の人柄や業績を知り、当時の社会的背景も斟酌しなくてはならない。