【一日作(な)さざれば一日食(くら)わず】を略した四字熟語です。毎日、仕事をしてからでないと、食事をしないといういみです。仕事の大切さを言った言葉です。
中国唐の百丈懐海(ヒャクジョウエカイ:749年~ 814年)は、修行のための労働を重視しました。
ある日弟子たちが、高齢の師をいたわって、その日は休んでもらおうと思い、掃除道具などを隠してしまいました。
百丈懐海は働くことが出来なくなったので部屋に閉じこもって、休息したのはいいのですが、食事にも出てこなくなりました。
弟子たちが心配してその理由をたずねました。その時に語られたのが、【一日作(な)さざれば一日食(くら)わず】です。
働かないから食べられないというだけではなく、仏道にある者としては、仏のことを確かめられず、また人のために働けなかった日は食べることが出来ない、と弟子たちに言いました。
「働かざる者食うべからず」という言葉がありますが、少し意味が違うようです。