【為(な)さざれば成(な)らず】と訓読みされまして、何事も実行しなければ達成することはできない、という意味です。出典は『荀子』修身篇です。
今年の福島県立高校入試問題に『其為人也、多暇日者』の漢字かな交じり文を、次の中から選びなさい、という問題でした。選択肢は下記の①~⑤です。
① そのや人と為り、日多き暇者は
② そのや人と為り、暇者は日多き
③ その人と為りや、日多き暇者は
④ その人と為りや、暇者は日多き
⑤ その人と為りや、暇日多き者は
正解は⑤です。
道雖邇、不行不至。
道は邇(ちか)しと雖(いへど)も、行かざれば至らず。
いかに近い道のりでも進まなければ行き着けず、
事雖小、不爲不成。
事は小なりと雖も、為(な)さざれば成(な)らず。
いかに小事でも行なわなければ完成しない。
其為人也、多暇日者、其出入不遠矣。
其の人と為りや、暇日(カジツ)多き者は、其の出入(シュツニュウ)に遠(とほ)からざるなり。
人となりの怠惰な者は(たとい優れた才能の持ち主でも)、
甚だしく他人に卓越するわけにはいかない