【人の心や世の中のありさま】という言葉ですが、『菜根譚:サイコンタン』では、
【人情世態】は変わりやすいものであることを前提に考えれば楽に生きられますよ、と言ってます。
人情世態、
人情(ニンジョウ)世態(セタイ)
人の心や世の中のありさま
倐忽万端、
倏忽(シュクコツ)万端(バンタン)
たちまち変わり、いろいろな様相を呈する
不宜認得太真。
宜(よろ)しく認め得て、太(はなは)だ真(シン)なるべからず。
だから、ある一つのことを取り上げて、それが眞実だと思ってはいけない。
北宋の学者:邵雍(ショウヨウ)が言うには、
昔は自分のものであったが、今は他人のものになっていたり、
今は自分のものでも、将来、誰のものになるか解からない。
人はいつも、このような見方をしていれば、胸の中にあるわだかまりも無くなるものである。