文章をよく読んで、その意味をじっくり味わうことを表す四字熟語です。
【玩味】は、じっくり味わうこと。食べ物をよく噛みしめて味わうこと。と言う意味から、詩文を読んで意味などをよく考えて味わうこと、と言う意味にもなります。
【熟読玩味】は『小学』という書籍に出ています。『小学』は南宋の朱熹(シュキ)の指示で劉子澄(リュウシチョウ)が、古人の言行を取捨選択して、理想的な人間を養成しようとして編纂された啓蒙書です。儒学をベースにしてますので【熟読玩味】するのも 『論語』、『孟子』と指定されています。
【熟読玩味】は『小学』の嘉言(カゲン)と言うところに出ています。
凡(およ)そ語孟(ゴモウ)を看(み)るに、且(か)つ須(すべから)く熟讀玩味し、聖人の言語を將(もっ)て己(おのれ)に切(セツ)にすべし。只(ただ)、一場(イチジョウ)の話説(ワセツ)とのみ作(な)す可(べ)からず。此の二書を看得(みえ)て己に切にせば、終身儘(きは)めて多ならん。
『論語』、『孟子』を読むには、熟読してその意味をよく考え、聖人の言葉を自分にあてはめて
みることが必要である。聖人がその場限りで言ったことだから、自分には関係ないなどと
思ってはいけない。 『論語』、『孟子』をよく読み、自分のものとするならば、一生の宝と
なるでしょう。
昔から 『論語』、『孟子』をよく読みなさいと言われていたんですね。
でも尊敬できる立派な人が少ないというのは、熟読玩味して読んでいる人が少ないと言うことなんでしょうね。