【敖(おご)りは長(チョウ)ずべからず】と訓読みされまして、おごり高ぶる心は増長させてはいけない、という『禮記』曲禮篇上にある四字熟語です。
曲禮では、【敖不可長】に續けて、
【欲は従(ほしいまま)にすべからず】。
【志は満(み)たすべからず】
【楽しみは極(きわ)むべからず】。
となっています。
曲禮曰
曲禮に曰く
毋不敬。儼若思安定辭。
敬せざること毋れ。儼として思ふが若くし、辭(ことば)を安定にす。
敬いの気持ちで、言葉を大事にしなさい。
安民哉。
民を安んずる哉(かな)。
それが、国民を安心させることになるのです。
敖不可長、
敖(おご)りは長(チョウ)ずべからず
傲りを増長させてはいけない。
欲不可従。
欲は従(ほしいまま)にすべからず
欲望に耽溺してはいけない。
志不可満、
志は満(み)たすべからず
志は完全な充足を求めてはいけない。
楽不可極。
楽しみは極(きわ)むべからず
楽しみは限りを尽くしてはいけない
何事も程々にと言っているようです。